忍者ブログ

燻ログ -いぶろぐ-

徒然なるままに、その日暮らし。
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

11250100 [PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

  • :11/25/01:00

10162324 秘技・スーパーツィメリット!

昨晩の悲劇を乗り越え、帰ってまいりました!

皆様の燻でございます!!




さてさて、先週末に我が地元、三重県の伊勢市にて開催されました
『伊勢フライングビーナス』展示会。


その会場で、Bluebell氏による簡単ツィメリット・コーティングの実演が
行われておりまして。
その際、撮影しました写真を元に、この簡単ツィメリットをライヴ感覚で
皆様にも体験して頂くべく、筆を取った次第であります!


なお、本家本元のコーティング・マスターことBluebell氏のサイトでも
コーティング実演の記事を読むことができますので、拝読をお勧め
致します。


いやぁ…氏の――いや、我が師Bluebell殿下の、分かりやすい
解説と丁寧な実演のお陰により、事細かなところまで書くことができそうです。

(ちなみに私の師はBluebell師の他にはデーブ・スペクター様のみ)




さて! それではいよいよツィメリット・コーティングの実演講座の解説を
書かせて頂きまっす!!





   pho1.jpg

 実演で使用されていたのはWAVE『ミリプット・エポキシパテ』でした。
 現在、モケ模型隊たっての希望により、モケモケさんにて入手可能です!
 私も持ってないので、買いに行かねばなぁ…





   pho2.jpg

 他のエポパテと同様、このエポパテも2種混合硬化タイプです。
 しっかりと混ぜ合わせた後、写真のようにベビーパウダー
 まぶした作業場にて、今度は平らに伸ばしていきます。

 このエポパテの大きな特徴は、タミヤ等のパテとは異なり、水溶性
 成分を含んでいるということです。
 よって、混ぜ混ぜタイムのときに、ついうっかりいつものクセで水を
 指に浸けてしまったらさぁ大変!!
 雪解けしたアルデンヌの森状態になってしまうでしょう…


 …脱線しました。話を戻します(オイ!)

 ちなみに、この実演作業はキットの箱を使用しておりますが、これは会場で
 パウダーが飛び散らないようにとの師の太平洋の如き広大なる
 優しさと配慮から選ばれたとお聞きしました。

 しかし、この箱の中での作業が、さらに意外な発見をもたらしてくれたのです。
 普通のエポパテを紙製の箱なんかの上に置いておいたらすぐにくっついて
 しまいますが、ベビーパウダーをまぶしてあるので全然箱にくっつかないのです!
 紙製の箱の上で大丈夫なら、きっとどこで作業してもくっつかないでしょう。

 師によりますと、このパテにはベビーパウダーと同じような成分が含まれて
 いるそうでして、パウダーがパテの中に混ざっちゃってもあまり影響がないと
 いうことらしい…
 (パウダーを混ぜ過ぎると、カッサカサになって練れなくなってしまいますが)
 いやはや、本当に目からウロコであります…


 ってか、このエポパテ、パウダーをまぶしてあるので、触っても無害な粉が
 指に付くだけ…
 しかも香りはまるでシャンプーしたてのオンナノコの髪みたいなイイにおいが…



 …ハッ!? またトリップしてた!!!



 落ち着け俺!
 こういうときは列車砲の型式を唱えるのだ!!


 15cmK(E)…20.3cmK(E)…24cmK(E)テオドール…クルシェ・ブルーノ…
 21cmK12N(E)…28cmBrk(E)…K5…38cmジークフリート…80cmK(E)…




 よぉし落ち着いた!! これで記事の続きが書けるぜ!!










 ………ごめんさいもうしません。





   pho3.jpg 

 混ぜたエポパテを、伸ばし棒を使って、そば打ちの要領で薄~く伸ばして
 いきます。
 この際、伸ばし棒にパテがくっついてしまわないように、ベビーパウダーを
 充分にまぶしておく必要があります。

 伸ばす際のコツとしましては、伸ばし棒を前後に転がして伸ばすのではなく、
 一方向のみへ内側から放射状に伸ばしていくこと。
 こうすると、伸ばし棒にくっついてしまうことが少なくなります。

 余談ですが、一緒に行ったメタルマスター・みずのさんによりますと、
 伸ばし棒は比重の重い金属製の方がよりやりやすいとか。
 師も、金属製の伸ばし棒を使われていました。

 みずのさん…例のブツ、よろしくお願いしやすぜ…ゲヘヘ(内輪ネタで失礼…)




   pho4.jpg

 薄く伸ばし終えたエポパテです。ノギスで測ると何と厚さ約0.2mm!!
 明かりにかざして見て、向こう側が透けるくらいがコーティングにちょうど
 良い薄さなんだそうです。

 あまりにも薄いので、指で摘もうとするとグニャッとなります。指ではなく、
 写真のようにカッターナイフの刃のような薄く硬い物ですくい上げるように
 取るのがポイント。
 




   pho5.jpg

 今回の実演ではタミヤの『タイガーI』を使用されていました。
 パテを乗っける前に、コーティングを施す面へと水を塗りたくります。
 このエポパテが水溶性である為、何と、水だけでキットに
 接着することができるのです!


 ここで注意!! 

 接着する面に、普通に水を付けるだけでは表面張力で水滴の状態になって
 しまい、うまく全面へと塗ることができません。

 そこで、台所にある中性洗剤を数滴水に垂らすことで、その表面張力を
 なくして全面に水をなじませることが可能になります!
 (この技は、普通のデカールを貼る際にも応用できるそうです)

 さて、水を表面になじませましたら、薄~く伸ばしたエポパテをその上に
 乗っけます。
 
 驚くべきことに、この時点でもうエポパテはガッチリと
 くっついていて動かなくなります。

 あまり強く指で動かそうとするとベリッといくことになりますので要注意。
 位置決めと伸ばしたパテの形状は、水を塗る前にあらかじめ乗せてみる
 などして考えておいた方がいいでしょう。





   pho6.jpg

 エポパテをコーティング面に乗せてから3分も経たないうちに作業開始!
 まずは面からはみ出し、余ったパテを指やカッターで削ぎ落とします。
 (何と、この余ったパテも、後で丸めて再利用可能!)

 コーティング面の整形が終わったら、市販のコーティングブレードや
 コロコロマシン(?)を使って面に凸凹を刻んでいきます。
 ちなみにBluebell師は市販のコロコロブレードの他に、金属パイプに
 真鍮線を接着した自作のコロコロ(写真で手にしておられる物)を
 使用されていました。





   pho7.jpg

 あっという間、数分でこの通り!! 
 もう1面が終わっちゃいましたよ奥さん!!

 ってか、パテを練り始めてからコーティング終了まで、僅か15分って…
 もはや神業を超えて魔技ですよ…

 師、曰く。コーティングのコツとしてましては、まずコロコロを下側から上へと
 転がして刻み、今度は上から下へと同じところを折り返して刻むと、凸凹が
 より深く刻まれる上に、本物と同じような表現になるそうです。

 なお、少し強めに刻んでも、このパテはガッチリ食いついているので無問題。
 むしろ少しくらい剥がれた方がリアルかもしれませんね…





   pho8.jpg

 ここで、この薄く伸ばしたエポパテの馴染み具合が分かる写真をば。
 ちとピンボケになってしまいましたが…お分かりでしょうか?
 ケーニヒスティーガーの砲塔後部、あのスーパー凸凹なモールドの
 上に被せると…写真の通り! くっきりはっきり!!

 これも、ただ洗剤を混ぜた水で接着しただけです。



   pho9.jpg

 早速コーティングを施されていました。コロコロとブレードを併用して
 ご覧の通り!! 
 これが伸ばした1枚のパテで表現できると言うのだから凄い…





   pho10.jpg

 さて、ティーガーIに戻ります。
 車体左側面に続き、まったく同じ方法で車体前面装甲にコーティング。
 ボールマウント周辺は放射状に施すので、コロコロを押し付けて表現。
 ここも、パテを伸ばし始めて10分そこそこで完成してました…




ここで何と、Bluebell師が私に「どうです? やってみますか?」と声を
かけて下さいました!






実は私、ツィメリット・コーティング暦0年という
初心者以下のゴミのような存在です。





嗚呼…

「てめぇ! 偉そうに書いてんのにやったことねぇのか!!」
「ふざけんじゃねぇぞエセモデラーが!!」
「これだからゆとりは…」

という罵詈雑言が聞こえてくるぅ…



だってめんどくさそうだったんだもんっ。

 




そんな私が人生で初めて施したツィメリットが、こちら!!





   pho11.jpg 

 ティーガー前面下部…面積も小さく、初めての私に最適な面…
 そして、ここが思い出の場所となりました……

 エポパテの伸ばしから貼り付け、コーティングに至るまで、師の介添えを
 受けつつ遂行しましたぞ!!


 うおおーー! ちょー簡単!! 
 今までおっかなびっくりでやってこなかったので、現在主流とされる方法と
 比較することができませんが…
 

 俺でも…こんなゴミみてぇな俺でも……ツェメリットができるんだ……


 と、初体験な私でも写真の通り、無事刻み込むことができました!





   pho12.jpg

 私に続いて、一緒に展示会に行ったとこやさんが挑戦!!
 
 周りにはギャラリーもいたので、緊張…緊張であります…





   pho13.jpg

 薄く伸ばして、水を塗って貼り付け!
 少し長さが足らなくとも、無理に剥がす必要はありません。
 後で上から貼り付けることができるので、 延長も気軽に行えます。


 とこや 「うわ、長さが足らん!」

 剥がそうとしてもビクともしないエポパテ。

 とこや 「と…取れん……」

 燻 「ね! スゴイでしょ! ホンマにガチでくっついてるでしょ!?」

 とこや 「ええい! やかましいッ!!」


 ――な感じで事は進み、とこやさんもコーティングに入られました。





   pho14.jpg

 コロコロ~、コロコロ~。
 力加減で、微妙に表情の変わるコーティング面ですが、師曰く、何種類かの
 ブレードを用意した方が、より面に変化を持たせられるのでオススメとのこと。





   pho15.jpg

 僅か15分ほどで、とこやさんもコーティング、コンプリート!!



実演だけでなく、体験までさせて頂きました。

いや~、ツィメリットがこんなに楽しいものだとは!!
これでティーガーもキンタもポルシェ博士の変態電気駆逐戦車
怖くないぞ~!!



最後は、このコーティング法で作られたBluebell師のティーガーIの
完成展示品で、この記事を締めたいと思います。





   pho16.jpg

 実演で使用されたキットと同じ、タミヤの『タイガーI 後期型』です。

 し…渋い! カッコイイ!!





   pho17.jpg

 車体前面のドアップ写真です。



   pho18.jpg

 ティーガーにおける最大の難所、砲塔前面は、右側と左側でそれぞれ
 2枚、エポパテを貼られて作業されたそうです。
 
 …自分の目で見て、書いてても、これが薄く伸ばしたエポパテを
 デカールみたく貼り付けてコーティングしたとは信じ難いです…




如何だったでしょうか!?

うおー、書いててテンション上がってきました。それくらい、このコーティング方法は
私の中でショッキングでして。


『平日模型親父どもの部屋』でも、上記のとこやさんがこの実演をレポートされて
おられますので、是非ともそちらと併用して参照して頂けると幸いです。



私の使命は、このコーティング法をモケモケ忘年会までにマスターし、師の技を
迷える同胞たちへと伝播させること…



と、思ってたら、ひょっとするとBluebell師がモケ忘に来られるかもしれないという
情報が!!




師よ…ご安心下され。



その際はこの燻、全身全霊をもって
サクラ役に徹しさせて頂きます故!!






さあ、キミも明日からツィメリットにチャレンジだ!!



 

PR

レポートありがとうございます

こんにちは、根生です。
復活おめでとうございます。
詳しいレポートをどうもありがとうございます。本家よりも詳しく、初心者ならではの視点はとってもためになります。プラモ・ギャラリーのノウハウのコーナーからリンクさせてくださいね。

  • :2009年10月17日土
  • +URL
  • +:根生
  • +

ありがとうございます

こんにちは。
実に詳しく楽しい記事を書いてくださり、ありがとうございます。実際にはそんなにスゴいモノではないんですが(汗)・・・。
それにしても、キングタイガーのコーティングの出来栄えは、我ながらヒドイですねぇ・・・焦らずゆっくりやればよかったんですけど、あのギャラリーでは・・・。
ところで、ミリプットについて誤解を与えてしまったようですので訂正を。あのパテも練ったままでは当然ネチネチします。そこで粉を打ってベタつかなくするわけです。箱にくっつかないのは、あくまでも粉が付いているからです。
もしモケ忘にお邪魔できたら、もっとゆっくりご説明しますね。

  • :2009年10月17日土
  • +URL
  • +:bluebell
  • +

いやはや

>根生さん
一時はどうなることかと思いましたが、何とかカタチにできました…
実演して下さっている最中に、次から次へと質問しまくった甲斐が
あったというものです(Bluebellさん、本当にスミマセンでした…)
ノウハウリンク!? こちらこそ恐縮です。よろしくお願い致します!

>Bluebellさん
おおっ、書き込みありがとうございます師匠!(笑)
いえいえ、本当に分かりやすく、丁寧に説明をして頂いたお陰で、
物凄く印象に残っておりまして…多少私風のアレンジが加わって
しまっておりますが、楽しんで頂けたなら幸いです。
キンタの砲塔後部ですが、う~ん、これでも充分なのでは…
自分も体験中にギャラリーの視線で射抜かれたので、やはり静かな
環境でゆったりと作業するのが一番ですねぇ。

あれ!? ミリプットでベタつきあったのですか??
あ…私が体験でこねたときには既にパウダーがついていたのか…
申し訳ありませんでした。記事の方も編集致します。
モケ忘…来て頂けると大変嬉しいのですが、何せ距離が距離…(汗)
ご無理は決してなさらないで下さいです…

  • :2009年10月17日土
  • +URL
  • +:燻
  • +

修正完了

Bluebell師のご指摘を頂き、記事の一部を修正致しました。

う~ん、恥ずかしい…てっきりくっつきにくいパテだと思い込んでいた…

今現在、公開しておりますこの記事が最新の状態となりますので、
参照される場合はこちらでよろしくお願い致します。

  • :2009年10月17日土
  • +URL
  • +:燻
  • +

+コメントの投稿+

+NAME+
+TITLE+
+FONT+
+MAIL+
+URL+
+COMMENT+
+PASS+
  Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

+TRACK BACK+

+TRACKBACK URL+