燻ログ -いぶろぐ-
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12270018 | ドイツの超兵器 その2 |
さてさて皆さんお待ちかね。
前回のV1に続き、ドイツが開発したスーパーウェポン、V2ロケットの
制作記を遅ばせながら公開させて頂きます~。
間大陸間弾道弾ICBMのご先祖であり、宇宙へ進出した人類史上初の人工物。
これぞまさしく超兵器!
ちなみにこのV2ロケット、こちらの開発名称は『Aggregat 4』で、
『A4』と呼称されてました。しかし『V1』同様、ここでは馴染みがあるであろう
『V2』の表記で統一させて頂きます。
キットに関してですが、10年程前に地元の模型屋さんで購入したドラゴンの
製品です。
…我ながらよく10年も前にこんなモンを買ったもんだと感心。
さてさて、それでは箱を開けてみましょう。
…近年のドラゴン箱とは似ても似つかぬ内容。あっさりさっぱり味。
まぁ、内容がロケット1発と簡易発射台だけですからねー。
上記の通り、ロケット1発なんで組み立て~塗装まで2日もあれば充分だろうと
思ってましたが、そうは甘くないのが模型道。
古く、大味なキット故にビミョーに組み辛い。
羽根をくっつけたらこれまたビミョーなスキマ空く。
うぐぐ、こんなスタート地点で立ち止まっていてはいかん!!
無い知恵絞っていろいろ工夫してみました。
まずは羽根。塗装上の都合から後で接着することに。
羽根パーツにプラ棒を埋め込んで、本体に穴を開けてフィット感と
接着力を高めます。
このV2キットで最も接着が難しい所であろう、ロケット噴気口に取り付けられる
姿勢制御用の耐熱モリブデン製噴流舵。
キットでは円盤状のワッシャー(?)が省略されているので、余っていた塩ビ板を
8Φのポンチで抜いてはめ込みました。
しまった。ちょっとブ厚い。ホントはもっと薄いのです。
そして塗装開始! V2は、実戦では緑や茶色で迷彩塗装されてましたが、
今回は打ち上げテスト用の 白黒模様で塗装したいと思います!
まずは半ツヤの白でキットの半分を塗ります。
グンゼはMr.カラーの『キャラクターホワイト』をベースに、ほんのちょっと
『ニュートラルグレー』を混ぜ、吹き付け。
ラッカーと言えど油断禁物。ちゃんと丸1日乾燥させた後で写真のように
マスキングしました。
さて、乾燥時間を利用して、V2の飾り台にもなる発射プラットフォームの
制作に取り掛かります。
ドラゴンのキットにも発射台は付属しているんですが、どーも形状が怪しい。
そこで、以前中古で購入した香港ミニアートスタジオ製のレジンキット、
『V2 MELLER WAGEN』に付属している発射台を使用することにしました。
これが、発射台の全パーツです。
正直、詳細な資料を持っている身としましては、省略されている部分が
目立つキットですが…手を入れると結構イイ感じになるオーラが。
ディティールアップしつつ、組んでみました。白い部分がプラ素材で
追加した箇所です。
いくつか手を入れた部分がありますので、レポートをば。
まず、このキット…4本ある支柱の足場ですが、前部同じ形状です。
本当は左右対称となりますので、支柱をはめるカバーからピョコっと出てる
ジョイントを切り離し、逆方向に接着します。
ロケットを乗っける円形の上部パーツですが…小さなハンドルの付いた
箱が省略されているので、レジンの破片を削ってそれっぽく仕上げ、接着。
キット下部を占める四角い山型のパーツは歪みが激しく、あまりにもボコボコ
だったのでリューターで整形。
2本突き出ている足も凹んでました。仕方がないのでプラ板を貼り付け誤魔化し。
あと…パーツ写真にある小さい方の4つあるL字ハンドル…これはどこへ
付けるのか謎です。
モノホンには付いてなかったっぽいので、無視します。
…やっぱり古いレジンキットは大変です。組み立てだけで5時間を要しました。
サフ吹きして塗装。カラーはタミヤアクリルの『ダークイエロー』と
『バフ』、『ライトグレイ』を混合。
錆や雨だれはタミヤエナメルの『フラットブラック』、『フラットブラウン』を
薄めて表現。ついでにウォッシングもこの色で行いました。
発射台は無事完成!
それでは、充分に乾燥したV2本体の続・塗装に取り掛かります。
下地は丈夫なラッカーホワイト。上に塗装するはタミヤアクリルの
『セミグロスブラック』をベースに少し『ミディアムブルー』を加えました。
チラっと前述しましたが、ロケット本体はテスト用の白黒カラー。
テストカラーですので普通のペンキっぽく、あえてツヤありで塗ります。
ちなみに何かの資料で、「V2の弾頭部は深い緑色で塗られていた」という
記事を読んだ記憶がありまして。
塗装が単調になり過ぎるのもどうかと思い、弾頭部のみ『セミグロスブラック』に
『オリーブグリーン』を混ぜたカラーを吹いてます。
とは言え、ほとんど見分けがつかないんですが…
プシューと吹いて充分に乾燥させ、マスキングをはがします。
その後、分割されていた弾頭部、真ん中、基部、羽根をそれぞれ接着。
おおぉーー! V2や!!(←当たり前)
テスト用塗装は見事成功!! 目に優しくない豪快な模様に!
ちなみにこのインパクトのある白黒模様ですが、発射時のロケットの姿勢や回転を
見やすくする為のものなのです。
制作チームの違いなのか、技術者の遊び心なのか、この白黒パターンにもいくつか
種類があり、中にはチェス盤のような細かいのも見られました。
私は中でも比較的スタンダードなパターンで塗装されたV2を再現。
ってか、このV2、写真では分かりにくいですがデカいんです。
500mlのコ○・コーラと並べてみました。
(写真にはスポンサーの都合上、一部モザイク処理しております(笑)
大きさが分かるでしょうか? 1/35でありながらこの大きさ…
コカ・○ーラの2倍くらいあります。
ハッ!? モケモケさんのショーケースに入るかしら…?
ロケットのおケツ。ジェット噴気口です。
現存しているV2の内側はツヤのある赤色で塗装されていましたので、
白黒模様にも映えますし、タミヤエナメルのツヤあり『モンザレッド』で
塗装。
そして最後に、噴流舵を接着します。
うむむ、ここで問題発生。
この噴流舵、何色で塗ればいいのだ…?
カラー写真ではロケットの影となり、よく見えません。白黒写真のアップでは
黒っぽい…
はい、皆さんご一緒に!!
困ったときは、NATOブラック!!
というワケで、前回のV1ドリーに引き続き、こいつもタミヤアクリル『NATOブラック』で
塗っちゃいました。
さあ! V2本体も完成!!
早速、先に完成していた発射台に乗っけてみましょう!!
しまった。間違えてコカ○コーラを乗っけちゃった。
余談ですが、こいつを乗っけたら「ミシッ…」という音が。
結構命がけのギャグなのですよ…
気を取り直して、V2を乗っけてみます。
うおー! かっこいいーー!!
発射台をアップで。ちなみにV2の羽根を接着し、固定する際に
この発射台に乗せて合わせたのでジャストフィットしてます。
V1の撮影時に活躍したフィギュアを置いてみました。
同スケールでの人間のサイズが、よく分かると思います。
こうして見ると、V2って本当にデカイ兵器だったのですねー。
戦況が芳しくなかったときに、こんなのを使い捨てで作ったドイツ…
流石と言うか何と言うか…
うおっと、忘れるところでした。最後のディティールアップ箇所です。
弾頭の先っちょに、本当ならば信管が付きます。このキットでは
省略されているので、先端部を切り取ってプラ棒を削って尖らせ接着。
色は海外の博物館で現存しているV2を参考に、ツヤのある赤で塗装。
これもエナメル『モンザレッド』です。
これにて、ドイツ超兵器制作シリーズは終了となりますー!
久々にゲテモノを作ったので、とても楽しく制作できました。
やっぱり妙チキリンな兵器は面白いですね~。
最後に、『中京AFVの会』にて展示した様子を掲載します。
2つ並んだ『報復兵器』…なかなかレアではないでしょうか…?
さて、何とか2008年中に間に合いましたが…可能であれば、V1とV2の
トリビアも仕上げたいなぁ…
最後に…
やっぱり背が高すぎて、モケモケさんのショーケースには入れられませんでした…
店長に無理を言って、お店の奥の部屋に飾って頂いておりますので、もし機会が
ございましたら、ご覧になってみて下さいです。
燻さん、おはようごさいます。毎回面白い記事で癒されております。
「困った時のNATOブラック」、「コーラとのサイズ比較」に驚き、その後「発射台に誤装填」の時はコーヒー吹きました。
才能がありますなぁ。オモローです。今後も定期購読したいですw
hirozさんこんばんは。お褒め頂き光栄です!
「どーせ書くなら面白おかしく」と、マジメにボケに勤しんでおります。
モケモケ店長にもNATO
黒&比較ネタは好評でした。
これで次回以降も比較対照は500mlコカ・コー○で決定ですね(笑
)。
定期購読まで仰って下さるとは…! 不肖・燻、感激の極みです。
これを原動力に、来年もボケ続けていきまする!
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